2005年 05月 09日
椿姫・マルグリット |
それから毎日、手をかえ品をかえあなたの辱めを受ける日が続いたのでございます。
その辱めをあたしはむしろ喜んで受けておりました。
それはあなたがやっぱりあたしを愛していてくださるという
証拠であるばかりでなく、あたしを迫害なさればなさるほど、
いつか本当の事情がおわかりになれば、
その時こそはあたしというものがあなたの目にいっそう立派なものに映るだろうと、
こう思ったからでございました。
アルマン様、あたしがこうして受難者の身でありながら
むしろ喜んでいたからといって、なにも驚きになるには及びません。
あなたから愛していただきましたればこそ、
あたしの心ははじめて崇高な感激を知るようになったのでございますもの。
椿姫
マルグリット
by wing-town
| 2005-05-09 20:39
| 名言